ステルスマーケティング
ステルスマーケティング、通称ステマという言葉があるらしい。クチコミサイトにやらせの問題が発覚し、規制するべきだと言われている。景品表示法違反や刑法に定める偽計業務妨害罪などの罪に問われる可能性があると指摘されている。
<http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E3E5E2E1998DE3E5E2E3E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;df=3;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E4E2E0>
当然ながら、うその情報を意図的に金員等の対価の支払いを受けて流布することは、規制を受けるべきだろう。他方で、テレビ、新聞、雑誌、ラジオその他マスコミ媒体を使って、これらの媒体に金員を支払って宣伝してもらう、いわゆるペイド広告と呼ばれるものは、今日に至るまでなんら規制を受けていない。わかりやすくいえば、テレビ番組も、雑誌の取材も、レポーターや記者がいくら絶賛する内容を伝えていたとしても、それがペイド広告かノンペイド広告かの議論はされたことがない。どうしてこちらは、問題視されることがないのだろう?
おそらくだが、これらマスコミ媒体のペイド広告は、広告代理店の収入源であり、これをペイド広告、ノンペイド広告と分離して表示することは、かれらの存亡にかかる問題だからではないか?これに対して、ネット上のステルスマーケティングは既存の広告代理店がメジャーを占めるマーケットでは、おそらくない。すなわち、ネット上のステルスマーケティングに対するネガティブキャンペーンは、既存の広告代理店が自らの腹が痛まない問題を取り上げただけ、と捉えるべきではないかろうか?
街中を歩けば、テレビ番組や雑誌等とタイアップした広告宣伝に溢れている。例えば人気ランキングも、スポンサーが広告宣伝費を提供したステルスマーケティングかもしれない、とか、これがこのシーズンの流行です、というトークも代理店が作り出したステルスマーケティングかもしれない、とか疑えばいくらでもその手のネタには事欠かない。ステルスマーケティングに関する問題で違和感を感じるのは、クチコミサイトだけが取り上げられる、その状況について、だ。
人気の店で、人気のメニューを食べたい、人気のファッションを知りたい、人気の美容院を知りたい、などなど、クチコミに対するニーズは多岐に渡っているが、そのクチコミの信頼性を自分がクレジットしよう、自分が誰かを明らかにしてコミットしようとは思わないのだろうか。クチコミの信頼性をコミットするのは規制ではなく、例えばその投稿者の信頼性を評価する仕組みにあるのではないか、とわたしは思う。一昔前に、韓流ドラマのブームをめぐって、あるテレビ局に抗議の動きがあったのと同じであって、情報の受け手がその情報の提供者に対して意思表示する、フィードバックすることが情報の信頼性を担保するのではないか。匿名を匿名のまま、信頼できる情報として扱おうとすることの困難は、そのコストに見合わないほど大きいのではないか、と私は危惧する。
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